落ち着いた環境で育む「認め合う心・広がる笑顔」/川崎市立宮崎台小学校 校長 柏崎京子先生

川崎市立宮崎台小学校 校長 柏崎京子 先生

落ち着いた環境で育む「認め合う心・広がる笑顔」

美しい邸宅街となっている宮崎台の丘にあり、車通りも少ない環境で、のびのびと子どもたちが遊び、学んでいる「宮崎台小学校」。児童数800名以上という大規模校でありながら、非常に落ち着いた学校であると評判の高い学校のひとつだ。今回は新緑のまぶしい時期にここ宮崎台小学校を訪れ、昨年まで教頭を務め、平成25年度から校長となった柏崎京子先生にお話をうかがった。

40年ほどになるという学校の歴史を踏まえて、まずは学校の概要をお聞かせください。

外観
外観

ここ宮崎台小学校は昭和50年に建てられまして、来年度で40周年を迎える学校です。この地域は東急田園都市線沿いのベッドタウンとして、いろいろな住宅やマンション、社宅などができ、どんどん子どもが増えていきました。このあたりは宮前平の富士見台小学校が最初にあった小学校でしたが、児童があふれてしまったことから、「仮称第二富士見台小学校」としてこの地に計画されたのが、この宮崎台小学校です。 本校の児童数も、一時は1,000人を超えたことがあったそうです。昨今は戸建ての家が増えましたので、児童の数も落ち着きまして、平成25年度は814名でスタートしています。

 

とても閑静な環境で、子どもたちはのびのびと学ぶことができそうですね。

花桃の季節
花桃の季節

学校が建つ前は、このあたりは「花の台」と呼ばれており、草花が咲き乱れてとてもきれいな土地だったそうです。もともと花卉(かき)農家が多かったらようで、開校の際にも緑豊かな環境、花が一杯な環境を残そうということで、地域の方が植樹してくださったそうです。ですから今でも、学校の周りはすごく緑が豊かなんですよ。学校には「もっちー」という花桃をイメージしたキャラクターまであるように、春には桜のほか花桃も美しく咲きみだれます。

 

廊下
廊下

学校の前の道路はここで行き止まりになっているため、車の騒音も無く、本当に落ち着いた環境です。子どもたちは明るく健やかに、落ち着いて、勉学に励んでいますし、いろいろな自主的な活動も行っています。

 

学校の教育目標や、その実践内容についてお聞かせください。

廊下2
廊下2

本年度は「認め合う心・広がる笑顔」というのが合言葉になっており、児童向けの学校教育目標としては、「かしこく」「やさしく」「たくましく」「ひろく」という言葉を、以前から掲げていまして、子どもたちにも事あるごとに伝えています。 まず、「かしこく」という点では、確かな学力の育成ということで、少人数での授業に力を入れていますし、先生方もお互いに学び合いながら、授業力向上に向けても頑張っているところです。 先生方の「向上心」は特に素晴らしいですね。本校には若い先生が多いのですが、ほとんどの時間を子どもと一緒に過ごしていますし、一緒に生活していく中で、子どもをしっかりと見ています。万一何か問題があっても、すぐにキャッチして、報告、連絡、相談を行いながら、「学級担任」ではなくて「学校担任」という意識で対応していきますし、「チームとして子どもを見ていこう」ということが、先生方の授業力向上につながっていると思います。 正直なところ、校舎はかなり古くて、教室の建てつけなども悪いのですが、そのハード面の不足を「人材を磨く」ということでカバーしているのが、宮崎台小の伝統というか、魅力なのかなと思います。

COトレーニング
COトレーニング

もうひとつ特徴的なのは、「たくましく」という点でしょうか。 本校は人数の割に校庭も狭いですから、体を動かす機会も少なくなりがちなんですね。そこで「キラキラ朝会」という朝の運動の時間を作ったり、いま話題になっている「コーディネーショントレーニング」の専門講師の方に、1年生から4年生の授業に来ていただいたりもして、教科体育の充実に力を入れています。ほかにも、地域のスポーツジムの方にお越しいただいて、休み時間に「エアロビクス集会」なども行っていますし、水泳指導にも、地域のスイミングスクールの講師の方に入っていただいています。こうして専門家の方に来ていただくことは、同時に教師の指導力を高める結果にもつながっているかと思います。

 

外部の専門講師の方も多く活用されているのですね。

和太鼓1
和太鼓1

そうですね。体育指導以外にも、「外部人材の活用」には力を入れております。たとえば5、6年生の学習指導要領にある「古典楽器」についても、ただその楽器を知るだけではなく、外部の専門の奏者の方に太鼓の指導などに来ていただいたりしています。また、その成果を地域の町内会行事の場で発表したり、「チャイルドランド」という学校の学習発表会で発表する機会を設けています。6年生は昨年は「能」の体験もしましたし、地域の茶道教室の方に教えていただきながら、茶道体験もしました。 これらの活動の背景には、「市民の力が教育を変える」という趣旨で川崎市が掲げている「川崎教育プラン」というものがあります。「まちの強みを活かして川崎に育つ子どもに将来の夢を育む」という重点項目の下、進めている活動なのです。 宮崎台小学校には、地域の力を学校に向けてもらえる土壌があり、時間調整が難しいにもかかわらず、多くの地域の皆さんが講師として支えてくださっています。とても有難く、「地域の方」の素晴らしさを感じています。

 

保護者の皆さんはどのように関わっていらっしゃるのでしょうか。

冊子
冊子

地域の方もそうなのですが、児童の保護者の皆さんも教育活動にとても関心が高くて、サポートも力強いですね。宮崎台小学校では、PTAを「父母と先生の会」という名称にして、活動に対してとても熱心でいらっしゃいます。 老朽化が進んだ校舎に関しても、「大切にあたたかく使ってほしい」という思いで、「父母と先生の会」の方々がトイレに架ける暖簾などを作ってくださったり、月に1回のトイレ清掃なども、会の方がやってくださるんですね。長期休業明けには通学路で旗振り活動もしてくださいますし、本当によくサポートしてくださっています。 学校というのは、学校・保護者・地域が一丸となって子どもをサポートしていくものだと思いますので、その面で宮崎台小学校は保護者や地域の協力が素晴らしく、とても恵まれた学校だと思います。

 

学校での子どもたちの様子についてお聞かせください。

校庭
校庭

子どもたちはとにかく明るくて素直ですね。ひとつの行事においても、みんなが心をひとつにして一丸となって取り組みますから、傍から見ていてとても爽やかに映ります。ぜひ運動会も見に来ていただきたいですね。例年春に運動会をやっていますので。 「みんなで同じ方向を向いて頑張れる」ということの背景には、もちろん先生の力も大きいのですが、保護者の皆さんの力も大きいと思います。学校に対して保護者がそっぽを向いてしまえば、子どももひねてしまうものですが、ここではそういう子が一人もいません。ご家庭の教育や後押しも良いのでしょう。「みんなが見守っていて、学校を応援している」という空気がとても感じられる地域ですし、それが子どもたちにも伝わっているのではと思います。ですから、今後も地域の皆さん、保護者の皆さんにとって、「誇りに思える学校」でありたいと日々思いながら学校経営をしています。

 

最後に、宮崎台エリアの魅力についてお聞かせください。

「あたたかく、爽やかな土地」だと思います。自然が豊かな環境ですし、静かなたたずまいがありますね。華やかな商業施設なども多くありませんから、とても落ち着いて生活できる、素晴らしい場所なのではないでしょうか。

 

校長
校長

今回、話を聞いた人

川崎市立宮崎台小学校 校長 柏崎 京子 先生

住所 神奈川県川崎市宮前区宮崎3-18-2
電話番号:044-855-2410

www.keins.city.kawasaki.jp/school/original/ke207801.html

※記事内容は2013(平成25)年4月時点の情報です。

落ち着いた環境で育む「認め合う心・広がる笑顔」/川崎市立宮崎台小学校 校長 柏崎京子先生
所在地:神奈川県川崎市宮前区宮崎3-18-2 
電話番号:044‐855‐2410
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