進化を続ける大手町、丸の内、有楽町。
高級日本旅館も誕生へ

2013年11月14日

ビジネスの街から、週末も多くの人が集う賑わいの街へと変貌した丸の内エリア

丸の内を中心として大手町、有楽町を含めた約120ヘクタールのエリアは、特色ある街づくりを目指した再開発が成功し、大きく変貌を見せている地域だ。昭和の時代は金融機関や大手企業の本社が集中したビジネスの街として発展してきた一方、休日になりビジネスマンがいなくなると人の気配もなくなるという、偏りのある街でもあった。しかし、ビルの老朽化などに伴って再開発計画が持ち上がると、一帯の大地主でもある三菱地所を中心とし、他の地権者や行政も一体となり「まちづくりガイドライン」が策定され変貌を見せ始める。ハード面とソフト面両面で様々な仕掛けを打ち出すことで、働きやすく、文化や賑わいのある街へ変化が始まったのだ。かつてはビジネスマンを支えるサポート機能に特化した店舗が多かった「仲通り」も、1998(平成10)年頃からはラグジュアリーブランドや高感度セレクトショップ、人気レストランなどが集積し、大人のためのショッピングエリアとして週末も賑わいをみせる街へ生まれ変わった。また「丸の内ビル」や「KITTE」などの大型商業施設や、「ザ・ペニンシュラ東京」といった高級ホテルも開業し、日本だけでなく世界からも注目を集める街へと姿を変えている。

 

大手町エリアでは高級ホテルに続き、高級日本旅館の計画も進む

このエリアでは引き続き、多くのプロジェクトが進んでおり、街は今後も進化を見せそうだ。たとえば大手町1丁目で計画が進められる「星のや 東京」は18階建てのビル一棟を、国際水準の高級日本旅館として開業させようとするプロジェクトだ。「大手町に日本旅館」という斬新なコンセプトを持つこの宿泊施設は、京都や軽井沢、沖縄でラグジュアリーリゾート運営の実績を持つ星野リゾートが運営を行うことで、海外からの注目も集めており、2016年度の開業予定だ。

一方、隣接するブロックでは、大手町エリアでも最高の高さ約200m・38階建ての複合ビル「大手町タワー」が2014(平成26)年4月のグランドオープン予定で工事が進められている。「都市を再生しながら自然を再生する」というコンセプトのもと、地上部分には3600平方メートルの「大手町の森」が育まれており、すでに一部の商業施設は「OOTEMORI(オーテモリ)」として開業している。さらにグランドオープン時には、上層階にアマンリゾートグループの高級ホテル「AMAN TOKYO」が開業する予定だ。大手町エリアでは初の国際ブランドホテルとなり、こちらにも注目が集まっている。

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■参考■

http://www.hoshinoresort.com/aboutus/news/2013/03/post-62.html

http://pdf.irpocket.com/C8804/qnwX/jEdu/F4iQ.pdf

http://www.mec.co.jp/j/service/office/pdf/mec130417_marunouchi_area.pdf

 

■開発種別:大規模施設・再開発
■エリア:大手町、丸の内、有楽町地区
■完成時期:2014年3月(大手町タワー)
■事業主体:三菱地所など