主役の子どもたちの気持ちを最優先に。
地域と連携して育ててゆく温かい学校づくり/町田市立本町田小学校
校長 渡辺恒彦先生

町田市立本町田小学校
校長 渡辺恒彦先生

主役の子どもたちの気持ちを最優先に。
地域と連携して育ててゆく温かい学校づくり

ベッドタウンとして発展を続ける東京都町田市。取材させて頂いた「本町田小学校」周辺は、「町田」駅までバスで10分程の便利な立地にも関わらず、閑静な住宅街が広がっている。また、近隣には大規模な公園が多く、自然環境も良好。今回は、学校の中に森があるという、「本町田小学校」の渡辺恒彦校長にお話を伺った。

本町田小学校の概要・歴史について教えてください。

町田市立本町田小学校
町田市立本町田小学校

本校は、「本町田西小学校」「緑が丘小学校」「原小学校」の閉校後、統合新設校として2002(平成14)年4月1日に開校しました。当初は「旧緑が丘小学校」を仮校舎としていましたが、その約1年後に今の場所に新校舎が完成し、引っ越しをしました。

現在1~3年生までが各2クラス、4~6年生が各3クラスずつ、特別支援のみどり学級が各学年4クラスずつ、計19クラス、499人の生徒が本校で学んでいます。

町田市立本町田小学校
町田市立本町田小学校

「みんなの故郷になる本町田小学校」を目標に掲げ、在校生も卒業生も、教職員も地域の方々も皆が学校が大好きになれて、大切にしたくなる。そんな学校を目指しています。そのために、「おもしろいこと、楽しいことがいっぱいある学校」「わからないことを教えてもらえる学校」「学校での思い出がいつか心の宝物になる学校」などの小さな目標も打ち立て、丁寧で温かい教育活動を行っています。

校内に雑木林「きぼうの森」があったり、校庭芝生など自然豊かな環境が印象的です。

東京都町田市インタビュー
東京都町田市インタビュー

この「きぼうの森」は、地域の方が子どもたちのために寄贈して下さったと聞いています。東京都内ではなかなか見られなくなったいわゆる雑木林で、中には職員が手づくりしたベンチなどもあります。生活科や総合学習の時間に四季折々の自然の観察を行ったり、どんぐりを拾って工作に使ったり、学習活動のなかでも大いに利用しています。奥には大きな竹林もあるので、季節になると筍を掘って給食に出すんですよ。全校児童分、十分賄えるくらい取れます。休み時間内は子どもたちも自由に出入りできるので、非常に親しみのある大切な森です。

町田市立本町田小学校
町田市立本町田小学校

また校庭は、2013(平成25)年の夏休みから12月にかけて工事を行い芝生化しました。陸上のトラック部分と野球のフィールドを残して、すべて芝生になっています。これは前任の小原校長先生が「子どもにとって楽しい学校・明るい校庭にしたい」という思いで着手されたもので、私が着任後に実現しました。芝生の上では子どもたちが寝転がったり、逆立ちしたり、実に伸び伸びと遊んでいます。

「学力向上モデル地区事業」として学力向上のためにどのような工夫をされていますか?

町田市立本町田小学校
町田市立本町田小学校

毎週木曜日の放課後に、習熟度別に算数ステップアップ教室を開いています。実は昨年のステップアップ教室は、つまづきが見られる子どもだけを対象にしていたのですが、今年から希望者は全員受講できるようにし、100名ほどの子どもたちが受けるようになりました。希望者全員になった理由は、1年目に受講した子どもたちの中から、「勉強はわかるようになったけどもっと続けたい。」という声が多数あがったためです。

もともとは遅れを取り戻すための補習のような意味がありましたが、今は、「子どもたちのやる気を引き出す」「勉強に前向きに取り組めるようにする」という目的に切り替わりました。

町田市本町田小学校
町田市本町田小学校

担当の先生が作ったプリントを進度別に棚に置き、子どもたちは自分に合ったプリントを自由に取って学びます。1年生から6年生まで、学級に関係なく集まるので、先生たちも自分の受け持ち以外の子どもを見ることができ、通常授業外で少人数をじっくりと教えられます。また、先生を目指す大学生も教えに来てくれて、彼らにとっても、子どもが「分かる・できる」ようになった時の笑顔を経験出来る良い機会になっています。地域の方々も先生として協力いただいていますが、その方々にも地域の子どもたちと交流していただける。そんな風に、子どもたちだけでなく、周囲の大人たちにとってもプラスになる教室です。

夏休み中に開かれる「サマースクール」の活動が活発だとお聞きしました。

町田市立本町田小学校
町田市立本町田小学校

地域の方々や教職員が先生になって、夏休み中に講座を開くサマースクールは全部で54講座、トータルで1,200名の児童が参加しました。着付け、カルメ焼き、百人一首、古代エジプト文字教室などのユニークなものから、卓球、サッカーなどのスポーツ教室まで多種多様です。

 

町田市立本町田小学校<br />校長 渡辺恒彦先生
町田市立本町田小学校<br />校長 渡辺恒彦先生

私も「泳げない子のための水泳教室」と「マジック教室」を担当しました。通常の授業内では、泳ぎが不得意な子どもたちのために時間をかけて泳ぎを教えられないため、サマースクールとして時間を設けました。全部で30名程が参加し、顔を浸けられなかった子どもが潜水までできるようになったりと随分成長しましたよ。

マジックは、私が教師になりたての頃に「子どもたちを楽しませたい」と始めたもの。転校生が初めて学校に来る日には、緊張した気持ちをほぐしてあげたいと、校長室で必ず披露します。

日頃の教育活動で、先生方が気を付けていらっしゃることなどはありますか?

町田市立本町田小学校
町田市立本町田小学校

両親ともども働く家庭が多い現代では、子どもと親御さんがたっぷり子どもたちと関わるのは難しい時代になっています。ですから学校では、先生たちが愛情を持って温かく子どもたちと接することを心がけています。そのためには、先生同士が助け合い支え合っていうことも大切です。力関係で上から押さえるのではなく、子どもと先生、子ども同士、先生同士が敬意を持って人間らしい関係を築こうとしています。

町田市本町田小学校
町田市本町田小学校

例えば、校長室の前の廊下は校庭に出るために90%以上の子どもたちが通りますが、ここがまた長い直線で、誰もが走りたくなってしまうような廊下です。「走るな」と怒鳴ったり、罰を決めることは簡単ですが、それは子どもが怖いから言うことを聞いているだけです。そうではなく、例えば子どもに人気のマスコットをつけたコーンを置いてみたり(これは日替わりで替わります。)、ホログラムのポスターを貼ってみたり、子どもがちょっと足を止めるような工夫をする。私も毎休み時間に廊下に出て、通る子どもの名前を呼びながら、話しかける。そんな風に子どもたちが自分で気づけるようにしたいと思っています。

地域の方々との交流も多いとお聞きしました。

町田市立本町田小学校
町田市立本町田小学校

先ほどお話したサマースクールや毎週木曜日のステップアップ算数の先生としても、活躍くださっています。また「本小まつり」という年に一度のお祭りでは、地域の方々と保護者が協力し、校庭を開放して射的や出店、バザーなどを催し子どもたちを楽しませてくれます。この本小まつりでは、「町田第三中学校」の吹奏楽部が演奏に来てくれたり、地域の「フラサークル」の方が踊って下さったり、先生方がバンドを組んで演奏したり、大人も子どもも一緒になって楽しみます。

町田市立本町田小学校
町田市立本町田小学校

これだけではないですが、とにかく地域の方々が非常に協力的で、子どもたちを楽しませてあげよう、子どもたちの勉強の助けになろうという気持ちを持って下さっているので、学校としてもとても助かっています。

どんなお子さんたちが通って来ていらっしゃいますか?

東京都町田市インタビュー
東京都町田市インタビュー

とにかく元気で人懐っこくて、素直なのが「本町田小学校」の子どもたち。朝会での私の話なども、いつもしっかり聞いてくれますね。

私は挨拶の大切さを伝えたくて、毎朝校門に立って子どもたちに声をかけるのですが、その中でも元気な挨拶をしてくれるお子さんを「あいさつリーダー」に任命しています。リーダーに選ばれた子どもは、全校集会で朝礼台の上に立ち、マイクで全校生徒に向かって挨拶をします。子どもの中から選ばれた子が、皆の代表となって何かをする。その誇らしい気持ちと嬉しさで、リーダーに選ばれた子どもは間違いなくずっと良い挨拶を続けます。

町田市立本町田小学校
町田市立本町田小学校

先生が変えるのではなく、子どもの中から変化していく。それに感化され、他の子どもたちも元気に挨拶をするようになる。子どもの力で変わっていくことが理想です。

学校の主役は子ども。先生たちはそれを助けるためにいるのだと思っています。

最後に、学区周辺地域の魅力について教えてください。

東京都町田市インタビュー
東京都町田市インタビュー

学校内に森があるくらいですから、近隣にも緑豊かな公園や広場も多くのどかな風景が広がり、市立博物館などの文化施設も近くにあります。森林公園と呼ばれる広い広場では、夏休みに大きな花火大会があって、子どもたちは毎年楽しみにしているんですよ。これも近隣の方々が企画運営しているお祭りで、公園にシートを敷いて、ほぼ真上に上がる迫力ある花火を見ることができます。

また町田街道にはスーパーやドラッグストア、レストランが建ち並び、バスに乗れば駅までも10分前後です。「町田」駅まで出れば何でも揃いますので、非常に住みやすく暮らしやすい環境です。子どもたちが素直で伸び伸びしているのも、この環境によるところが大きいのではないでしょうか。

町田市立本町田小学校<br />校長 渡辺恒彦先生
町田市立本町田小学校<br />校長 渡辺恒彦先生

今回、話を聞いた人

町田市立本町田小学校
校長 渡辺恒彦先生

住所:東京都町田市本町田2032
電話番号:042-721-5561
http://www.machida-tky.ed.jp/e-honmachida/hm00_top/hm00_index.html

※記事内容は2014(平成26)年9月時点の情報です。

主役の子どもたちの気持ちを最優先に。
地域と連携して育ててゆく温かい学校づくり/町田市立本町田小学校
校長 渡辺恒彦先生

所在地:東京都町田市本町田2032 
電話番号:042-721-5561
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