渋谷駅の真上にも、新たな高層ビル群が並び立つ
渋谷の東急文化会館跡地に「渋谷ヒカリエ」が開業し、東急東横線渋谷駅が地下化されたことはまだ記憶に新しい出来事だが、次なる開発プロジェクトが続々と渋谷で進行している。2013(平成25)年、東京都は「渋谷」駅前地区における3つの都市開発計画を受理した。
まず地下化された東急東横線渋谷駅のホーム及び線路跡地を利用する「南街区」には、地上33階・高さ180mの複合施設が建設される。2017(平成27)年度に開業予定のこの施設にはホテル、商業施設の他に、クリエイティブ・コンテンツ産業関連施設も設置される計画だ。
「道玄坂街区」では、東急プラザ渋谷と隣接する街区の再開発が行われる。国際空港リムジンバスも停車するバスターミナルの設置や、駅と渋谷の街につながる歩行者デッキの整備を伴った地上17階、地下5階の高層ビルが2018(平成30)年度に開業予定だ。世界中からの注目を集める都市型観光の拠点としての機能を持つことも計画されている。
中核となる「駅街区」では、現在の「渋谷」駅の上に新たなビルが建設予定だ。「渋谷」駅周辺では最大級のオフィスと商業施設を兼ね備えた3棟建てのビルにより、「若者の街」そして「ビジネスの街」である渋谷はさらなる飛躍を遂げようとする計画だ。この3棟のビルは東棟が2020(平成32)年に、残りの中央棟と西棟は2027(平成39)年に完成予定だ。
計画建物イメージパース(原宿方面より)
提供:東京急行電鉄株式会社
安全で快適な動線へ、渋谷駅周辺の「空間」がリニューアル
渋谷再開発は、ビルの建設のみにはとどまらす、周辺環境も含めた再生計画が立てられている。例えば渋谷川の環境整備。現在は汚いドブ川に近い渋谷川に清流を取り戻し、緑と水の豊かな環境を蘇らせようとしている。そのほか渋谷の顔であるハチ公前広場の拡張、駅街区と道玄坂方面をつなぐデッキの設置なども予定されている。周辺部も含めた渋谷の街全体に安全で快適な歩行者動線を整備することで、街の賑わいを創り出していく計画だ。
商業施設だけでなく劇場等の文化施設をも備えた「渋谷ヒカリエ」は渋谷、そして日本を照らす「光」となることを期待されているが、先陣を切ったヒカリエに続き今後建設される施設や高層ビルたちにもその理念は引き継がれていくでしょう。若者の街、ビジネスの街、そして文化の街、と様々な側面を持つ巨大都市渋谷に、再開発によって新たな「光」が当たることに期待が高まっている。すべてが完成する2027(平成39)年には、世界中からの注目を集める「SHIBUYA」として輝いているかもしれない。
完成イメージ(ハチ公広場付近上空より恵比寿方面を望む)
提供:東京急行電鉄株式会社
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■参考■
http://www.tokyu.co.jp/contents_index/guide/pdf/130617-all.pdf
http://www.fashionsnap.com/news/2013-01-24/shibuya-minami-project/
http://www.jreast.co.jp/press/2013/20130614.pdf
http://www.kensetsunews.com/?p=18532
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO55161540X10C13A5L60000/
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFB01046_R00C13A2L82000/
■開発種別:大規模施設
■エリア:東京都・渋谷
■完成時期:2017~2027年度
■事業主体:JR東日本 東京急行電鉄、東京地下鉄
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