800m離れた東急蒲田駅と京急蒲田駅を結び、羽田空港へ乗り入れる新線
国際線ターミナルが拡張され発着回数が40万回以上/年に拡大する、羽田空港へのアクセス強化をはかる計画のひとつが「ふたつの蒲田駅」を結ぶ新空港線「蒲蒲線」構想だ。JR及び東急蒲田駅と京急蒲田駅間は約800m離れている。このため東京都西南部や多摩地区などから東急各線を利用して羽田空港へ向かうためには意外と時間を要している。東急蒲田駅から空港への地下連絡線を設けることでアクセス改善をはかるのがこの構想。ルートとしては、東急多摩川線「矢口渡」駅~「蒲田」駅間から分岐し、京急空港線「糀谷」駅~「大鳥居」駅間で接続する新たな短絡線=新空港線「蒲蒲線」を整備するという計画だ。
「蒲蒲線」予定路線図
新空港線「蒲蒲線」は、運輸政策審議会答申第18号において「京浜急行電鉄空港線と東京急行電鉄目蒲線(現多摩川線)を短絡する路線の新設」として答申され、目標年次(2015 年)までに整備着手することが適当であると位置付けられた路線でもあるが、まだ工事着手には及んでいない。このため大田区を中心として実現へ向けた動きが続いている。
東横線の直通列車が走れば埼玉方面からのアクセスも改善される
東急線と京急線はレールの幅が異なっており、同じ車両で直通運転することは難しい。このため東急多摩川線を東急蒲田駅地下に引き込み「東急蒲田地下駅」を設置、ホームで対面するかたちで新空港線「蒲蒲線」を乗り入れることで利便性を確保する構想だ。「蒲蒲線」は京急空港線を経由して羽田空港駅まで運行させる計画が立てられている。
東急東横線は、東京メトロ副都心線と接続し、副都心線を経由して東武東上線、西武池袋線と直通運転を開始している。この副都心線方面からの直通列車を、東急多摩川線を経由して東急蒲田地下駅まで運行させることで新宿や池袋、埼玉方面から羽田空港への広域ネットワークを改善できるというメリットも生まれるのだ。
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■参考■
■開発種別:新線・新駅
■エリア:東京都・東急蒲田駅〜京急蒲田駅〜羽田空港駅
■完成時期:未定(構想)
■事業主体:相模鉄道
■事業主体: 大田区、東急電鉄、京浜急行
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