東京都中央区は銀座などの都心部と、勝どきや晴海などの臨海部を結ぶ新交通システムの導入を検討している。臨海部の大規模開発やタワーマンションの急増による人口増加によって、都心部から臨海部を接続する輸送ニーズが高まっていたことから、基幹交通システムの導入が検討されていた。さらに2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催が決定したことにより、選手村や競技会場へのアクセス整備が急務となり、検討が進んでいるようだ。
具体的にはバス高速輸送システム(BRT)と呼ばれる、連節型バスの導入が有力視されている。BRTはバス専用道路やレーンの活用、信号機の制御などによって鉄道並みの大量高速輸送をローコストで実現するシステムで、海外では欧米の都市を中心に導入に成功している事例も多いようだ。中央区ではBRTと平行して、将来的には次世代型路面電車システム(LRT)の導入も検討している。
東京都心部と臨海部を結ぶアクセス道路としては、まず2014(平成26)年春に環状2号線・新橋〜虎の門間が開通する予定だ。その先も、新橋から汐留、勝どき、晴海、豊洲方面へも工事が着々と進められており、BRTルートも環状2号線を活用することが検討されている。すでにいくつかのルートも具体的な検討に入っており、有楽町交差点から銀座のみゆき通りを通り、環状2号を経由して晴海トリトンスクエアを結ぶ案もあるようだ。
現在、「ゆりかもめ」が新橋と東京臨海部を結んでいるが、レインボーブリッジを通過するルートをとっているため、移動には思ったよりも時間を要しているのが現状。それに比べると環状2号線を使って直線的に結ぶBRTルートは、全長4.2kmを10数分程度で結ぶことが想定され、大幅な時間短縮が実現できそうだ。軌道の設置などのコストをかけずに、大量高速輸送を実現しようとする計画に注目したい。
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■参考■
http://www.city.chuo.lg.jp/kankyo/kaigi/kmyunithibasu/ginzasetsumeikai.files/shiryou.pdf
http://www.shutoko.jp/ss/yaesusen/about/index.html
■開発種別:新線・新駅
■エリア:東京都中央区銀座〜臨海部
■完成時期:2016年
■事業主体:東京都中央区
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