圏央道の一部が開通、東名・中央・関越道がつながる!

2014年7月18日

圏央道の開通で北関東と神奈川&東海エリアが直結

圏央道とは首都圏中央連絡自動車道の略称。都心から半径40km~60kmを環状に結ぶことで東名や中央道、関越道、東北道、東関道などの放射状の高速道路網をネットワークする総延長300kmの高速道路網だ。都心部の慢性的な渋滞の緩和、環境改善を目的としており、東京外かく環状道路(外環道)、首都高速中央環状線をあわせた首都圏の「3環状道路」網のひとつでもある。

圏央道は昭和の時代から工事が進められ、すでに開通している区間もあるが2014(平成26)年6月28日に相模原愛川インターチェンジ(神奈川県厚木市)―高尾山インターチェンジ(東京都八王子市)間の14.8kmが開通した。「さがみ縦貫道路」とも呼ばれるこのルートの完成によって、東名、中央、関越道のネットワークが完成し、北関東エリアと神奈川&東海方面とが直結されたのだ。山梨や埼玉方面から湘南エリアへ2時間以内にアクセスできる人口が約300万人増加するなど、様々な分野で新しいマーケットの拡大が期待されている

2015年度にかけて埼玉、千葉エリアでも開通予定があり“環”の完成が近づく

さがみ縦貫道路プレスリリース画像出典:国土交通省 関東地方整備局 記者発表資料
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開通後は都心部や一般道を通過していた車両が、圏央道へルート変更を行う動きが早くも見られているほか、物流や観光面でも活性化が始まっている。湘南方面では北関東エリアからの集客を目指した観光PR活動もスタート、また世界遺産に登録された群馬県富岡市の富岡製糸場と富士山を日帰りで結ぶ「新ゴールデンルート」として観光ルートの開拓も始まっている。

今後は、2014(平成26)年度から2015(平成27)年度にかけて神奈川県の海老名JCから寒川北IC間、千葉方面の神崎IC~大栄JCT間、埼玉方面の桶川北本IC~白岡菖蒲IC間、久喜白岡JCT~つくば中央JCT間でも開通が予定されている。これらの工事区間が開通すれば東名から中央道、関越道、東北道、常磐道、東関道までが一気にネットワークされ、首都圏の外側の“環”の主要部分が誕生する予定だ。

 

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■参考
国土交通省関東地方整備局
http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000105314.pdf

■開発種別:道路
■エリア:東京、神奈川
■完成時期:~2020年度(圏央道)
■事業主体:国土交通省