住宅ローン、約6割が変動型金利を利用

住宅ローン金利には固定型、変動型、固定期間選択型がありますが、最近はどのタイプを選ぶ人が多いのでしょうか? 最新の調査結果をご紹介しましょう。

変動型利用者が60.2%と多数を占める

2020年9月、住宅金融支援機構から「住宅ローン利用者調査(2020年5月調査)」が発表されました。これは2019年10月~2020年3月に住宅ローン(フラット35を含む)を利用した方を対象とし、住宅ローンの金利タイプや住宅ローン選びに関するアンケート調査を行い、その結果をとりまとめたものです。ポイントとして、3つの項目が挙げられています。

まず、利用した金利タイプの実態について。
今回の調査によると、もっとも多いのは「変動型」で60.2%、続いて「固定期間選択型」が26.6%、「全期間固定型」が13.2%となりました。約4年前の調査では「変動型」が47.9%と半数以下でしたが、その後は徐々に増加傾向をたどっています。逆に「全期間固定型」はこの2年余りは減少の動きをしましています。

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「金利は低下する」「見当がつかない」が増加

次は今後1年間の住宅ローン金利の見通しについて。「現状よりも上昇する」と考える人が20.1%、「ほとんど変わらない」が57.3%と減少する一方、「現状よりも低下する」が10.7%と増加しました。最初に述べたように「変動型」金利を選択する割合が増えた背景には、金利が下がると考える人が増えたことも理由のひとつだと言えそうです。新型コロナウイルスの影響により世界的に経済環境が悪化するなか、しばらくは超低金利の状態が続くことが考えられます。

また、金利タイプ別にみると、「全期間固定型」では「現状よりも上昇する」と考える人が20.2%と、大幅に減少し、「見当がつかいない」とする人が増えています。将来予測が難しくなり見当がつかないなら、金利上昇のリスクを避けようと判断している様子がうかがえます。

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返済額を確定しておきたいから「フラット35」を利用

つぎに、住宅ローンを選んだ理由について。
「フラット35」以外の利用者では、選んだ理由(決め手)で最も多いのは「金利が低い」からの72.6%。ついで「住宅・販売事業者(営業マンなど)の勧め」が25.4%となっています。

一方、「フラット35」の利用者では、「今後の金利上昇に備えてあらかじめ将来にわたる返済額を確定しておきたかったから」が58.8%、「金利が低い」が48.9%、「フラット35S(優良住宅取得支援制度)を利用」が29.8%と続きます。全期間固定金利で、将来にわたり返済額を見通すことができことが「フラット35」の魅力、と感じている人が多いようです。

これから住宅ローンを利用される方は、こうした実態調査も参考にするといいでしょう。

 

住宅金融支援機構「住宅ローン利用者調査(2020年5月調査)」

https://www.jhf.go.jp/files/400353605.pdf

 

 

       







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