大人気の「グランフロント大阪」は「うめきた1期」、2期計画がいよいよ始動
大阪駅北側に隣接する「うめきた」地区に2013年4月に開業した「グランフロント大阪」は200店舗を超える個性的なショッピングモール、ホテル、ナレッジキャピタル、コンベンションセンターや劇場も備えた複合施設だ。開業後5ヶ月間で2700万人の来場者を数え、非常に大きな話題を集めている一方、その横では広大な更地が姿を見せ始めた。この一帯は関西に残された最後の一等地・梅田貨物駅跡地(北ヤード)約24haを再開発する「うめきたプロジェクト」として開発が進められており、グランフロント大阪はその中でも先行して開発が進められた約7haのエリア、次には「うめきた2期」としての約16haの開発が進み始めようとしているのだ。以前はサッカーワールドカップの誘致と一体化したスタジアム建設の構想も発表されていたが、誘致事態が失敗に終わったため、まちづくりの計画は白紙状態となっていた。しかし、2013年に、まず「まちづくりの方針」作成にあたって広くアイデアを募集し、2015年度以降の事業者募集へつなげていこうとする動きがスタートしている。
うめきた地下に設ける新駅は先行して整備予定、全体の完成は2020年代か?
うめきた2期計画では「みどり」が重要なコンセプトとして掲げられている。都心部に広大な緑地帯を抱える東京とくらべると「緑の少ない街」と評される大阪でもあり、大阪駅前に「みどり」を活かした景観形成・空間づくりを実現するための提案が期待されている。提案コンペは2014年にかけて実施され、2015年度以降に具体的な都市計画立案が予定されている。「うめきた」全体の完成は2020年代となる見込みだ。
また、現在はうめきたエリアの北西部をJR東海道線支線が通っており、新大阪方面から環状線へ連絡線として使用され「関空特急はるか」などが運行されている。うめきた2期プロジェクトではこの路線を地下化するとともに、大阪駅に隣接するようにうめきたエリアの中心部に新駅を設置する予定がある。地上部を分断する線路を移動させるためにも先行して進む計画で、2015年度からの工事着手が予定されている。さらに、大阪駅南側では、中央郵便局や阪神百貨店などの建替え再開発計画も検討されている。阿倍野地区にも注目が集まっているが、「キタ」の持つ可能性も侮ってはいけない。5年後、10年後に大阪の玄関口「うめきた」がどのように変貌しているのか、非常に楽しみである。
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■開発種別:大規模施設・新駅
■エリア:大阪市北区
■完成時期:2013年から段階的に開業
■事業主体:大阪市ほか
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