第2の大動脈、新名神高速道路大津~神戸間が2016年から順次開業

2013年12月18日

一時凍結されていた城陽JCT~八幡JCT間も工事着工し、2023年の開業予定

新名神高速道路は、名古屋市を起点として神戸市に至る延長約174kmの高速道路。新東名高速道路と接続されることで、東京・名古屋・大阪間を結ぶ新しい大動脈としての役割を期待されている。また、名神高速道路、中国自動車道など周辺の高速道路網とネットワークされることで混雑解消をはかるとともに、災害や事故、大規模改修工事の際には名神高速道路と相互補完する機能を持っている。すでに亀山JCT(ジャンクション)と草津JCT間が供用されているが、カーブが緩やかで勾配も抑えられたルート設定によって快適な運転が可能だ。

残る区間の工事も進み始めており、トンネルや橋梁の工事も進捗している。一時は、大津JCTから城陽JCT間、八幡JCT~高槻第一JCT間は着工が見送られていたが、2012年4月に見直しが行なわれ、2023年度の開通を目指して事業が着手された。各区間の開通予定時期は以下の通りだ。

●大津JCT~城陽JCT・IC     2023年度
●城陽JCT・IC~八幡JCT・IC   2016年度
●八幡JCT・IC~高槻第一JCT  2023年度
●高槻第一JCT~神戸JCT    2018年度

 

彩都や箕面森町なども新しいインターチェンジにより利便性が大きくアップ

一足早く開業した新東名高速道路(御殿場JCT~浜松いなさJCT)のケースでは、交通量が東名高速と分散することで渋滞回数が大幅に減少するという効果がはっきりと出ており、利用者が目的地や距離に応じてルートを使い分けている実態が明らかになっている。近畿圏の高速道路網では、名神高速道・京都~茨木間や中国自動車道・宝塚トンネル付近など、慢性的に渋滞が発生する区間があるが、これらの渋滞問題も新名神高速道路の開通によって、大きく改善されることが期待されている。

また、高槻JCT~神戸JCT間では山間部を縫うようにルートが設置されており、茨木市北部の彩都地区、箕面市の箕面森町地区など開発が進みつつある新しい街の近辺にもインターチェンジが開設される予定だ。新しい事業所や物流拠点の誘致、住宅の開発を後押しする大きな要因となるだろう。

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■開発種別:道路
■エリア:大津市~神戸市
■完成時期:2016年から段階的に開業
■事業主体:NEXCO西日本ほか