高さ日本一の複合ビル「あべのハルカス」が2013年3月に全館開業

2013年12月18日

高さ300m、ホテル、美術館、百貨店やオフィスが入る超高層複合ビル

大阪の新しいランドマークとして建設が進められてきた「あべのハルカス」が2014年3月7日にいよいよ全館グランドオープンを迎える。高さは横浜ランドマークタワーを凌ぐ300mとなり、ビルとしては日本一の高さを誇る超高層複合タワーだ。既に百貨店としてあべのハルカス近鉄本店が一部先行開業していたが、3月にはホテル、オフィス、美術館、残りの百貨店部分がオープンする。ホテルとしては関西初のマリオットブランドとなる「大阪マリオット都ホテル」が誕生、あべのハルカス近鉄本店は売場面積10万㎡と日本最大の規模となり、最上部には展望台「ハルカス300」も設置されるなど話題には事欠かず、多くのショッピング客や観光客を集めることになりそうだ。また、オフィスゾーンにも企業進出が進み、ビジネス拠点としても存在感を示している。

阿倍野地区はJR、地下鉄、近鉄などのターミナル駅が集中し一日の乗降客が80万人にのぼる大阪南部エリアの拠点。関西空港からはJR天王寺駅までは約30分、京都や奈良までも40分台と関西観光の拠点としても非常に便利なアクセスを誇る。すでに商業施設の集積も進んでいるが、大阪城や新世界、通天閣、天王寺動物園も至近距離にあり、観光拠点としても有望なエリアだ。あべのハルカスの誕生は、阿倍野周辺に留まらず大阪全体へも波及効果をもたらすエポックメイキングな出来事になりそうだ。

 

30年以上をかけて進められてきた市街地再開発事業も完成間近

もともと阿倍野周辺は戦前からの老朽木造住宅が密集して残る地区でもあったが、近年は都市整備事業が進められ大きく変貌を見せているエリアでもある。近鉄大阪阿倍野橋駅の南側、あべのハルカス、あべのキューズモール、Hoop、andなどの商業施設を含む一体では「都市再生緊急整備地域」に指定され、大阪の南の玄関口にふさわしい拠点作りを目標と開発が進行している。また、この区域と重複するように西側は「阿倍野地区第二種市街地再開発事業」として、1976年度からが進められてきたがエリアでもある。この再開発事業はいよいよ2015年度で完了の予定になっている。東西に大きく分けると東側は主に商業ゾーン、西側は高層住宅や病院施設を中心にして、快適な環境を誇る居住ゾーンという特性をもった新生「阿倍野」が誕生しようとしているのである。

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■開発種別:大規模施設
■エリア:大阪府大阪市阿倍野区
■完成時期:2014年3月、再開発は継続
■事業主体:近畿日本鉄道ほか