新神戸駅前が生まれ変わる。新神戸駅前広場・生田川公園の再整備

2022年2月7日

神戸市では、新神戸駅前広場について、令和3年9月に、再整備の基本方針等をまとめた「新神戸駅前広場再整備の進め方」を策定しました。また、駅前広場に隣接する生田川公園についても再整備を予定しており、令和3年12月には、これらの施設のデザインを検討する事業者を、公募型プロポーザル方式により選定しました。このたび、デザインコンセプトや再整備のイメージ等を取りまとめましたので、「新神戸駅前広場再整備の進め方」とあわせた新神戸駅前広場・生田川公園の再整備計画をお知らせします。

画像出典:神戸市

1.新神戸駅前広場再整備の位置付けについて

新神戸駅は、広域的な交通における神戸の玄関口であり、神戸空港や都心・ウォーターフロントへのアクセスをはじめとした重要な交通結節点です。また、六甲山系の麓に位置し、北野エリアや布引ハーブ園、布引の滝などの周辺観光スポットへのアクセス拠点でもあります。
そこで、都心エリアの再整備の一環として、三宮駅や神戸駅周辺と合わせて、再整備に取り組みます。

2.現状と課題

①新神戸駅前広場
「公共交通と一般車が混在し、バスの乗り場が点在して分かりづらい」「北野や布引の滝等の周辺エリアへのアクセスが分かりづらい」「神戸を感じられる雰囲気づくりができていない」等の課題があり、「リノベーション・神戸」の一つとして、再整備を行います。

②生田川公園
「施設の老朽化」「水路により広場が分断されており、広場としての機能を有効に活用できていない」「河川との一体感やサクラ、連翼亭といった既存の資源を生かしきれていない」等の課題があり、現在の特徴を残しつつ、新たな賑わいを生む公園として再整備を行います。

3.新神戸駅前広場再整備の基本方針 

駅前広場再整備にあたり、令和3年9月に「新神戸駅前広場再整備の進め方」を策定し、3つの基本方針を示しました。

【基本方針】
方向性1 公共交通の利便性向上(交通機能の再編)
・新幹線改札口と同じ2階に公共交通(バス・タクシー)の乗降場所を集約するとともに、待合環境等の向上を図るなど、乗換え利便性を向上させます。
・バス乗降場は将来的な神戸空港方面等へのBRTの導入にも対応できるようにします。
・1階と2階で一般車と公共交通を分離することで、交通の円滑化を図ります。

方向性2 周辺エリアへの歩行者動線の改善
・初めて訪れる方が目的地にスムーズに移動できるように、新幹線改札前の出入口部において、あらゆる方面への歩行者動線の起点となる結節点を整備します。
・北野や布引の滝等の周辺エリアへのアクセス改善を図るため、案内サインや、高架下空間のリニューアルを含む歩行者動線を改良します。
 
方向性3 玄関口としてふさわしい空間の創出
・駅南側に新設する駐車場の上部にデッキを整備し、新幹線改札から生田川公園にかけて一体となった、神戸らしさを感じられるシンボル空間を整備します。

図-1 レイアウト基本計画

画像出典:神戸市

4.デザインコンセプトと再整備イメージ

①デザインコンセプト 「山と街をつなぐ新神戸ハーブガーデン」
新神戸駅はフラワーロードの起終点であるとともに、山麓部には布引ハーブ園が隣接しています。また北野エリアは多様な文化を取り入れてきた歴史から西洋文化を感じられるハーブと親和性が高いと考えられます。このため、山と街をつなぐ駅前広場にするための象徴として、ハーブをコンセプトに用いることにしました。

図-2 新神戸駅前広場・生田川公園再整備計画(イメージ)

画像出典:神戸市

②シンボル空間・生田川公園の整備計画(イメージ)
【シンボル空間①】
・改札口南側のシンボル空間①では、神戸の街に降り立った人々を出迎える新たなシンボルとして、ハーブの花々が鏡面の屋根、壁に映り込む花のゲートを設置します。・初めて訪れる方が、このゲートを起点として周辺の目的地にスムーズに移動できるよう案内機能の充実を図ります。

図-3 シンボル空間①の整備イメージ

画像出典:神戸市

【シンボル空間②】
・新設するデッキ上のシンボル空間②は、駅や周辺の観光スポットなど周辺施設の前庭空間として、休憩や散策に訪れ、神戸らしさを感じられる空間にします。
・ハーブを中心に四季を通じて変化する様々な花や緑を植栽するとともに、記念撮影のスポットとしてBE KOBEモニュメント等を設置します。
・光のミュージアムの起終点として、連続する植栽帯の間接照明としての活用や、ルーバーの照明による光のスポット空間の創出等により、印象的な夜間景観を形成します。

図-4 シンボル空間②の整備イメージ

画像出典:神戸市

【生田川公園】
・生田川公園は駅前広場と一体となり、フラワーロードの起終点として、またサクラの名所としてより魅力ある空間へ再整備します。
・湧水を活用した親水広場をリニューアルし、連翼亭など今ある資源を活かした親水空間とします。
・また、駅前広場の一区画として、イベントの開催やキッチンカーの設置が可能な広場を設けて、新たなにぎわいを創出し新神戸周辺の回遊性向上を図ります。

図-5 生田川公園の整備イメージ

画像出典:神戸市

5.まちの活性化に向けて
駅前広場の再整備を周辺エリアの活性化に波及させるため、地域の皆さんや周辺施設の事業者と連携し、新設デッキ上のシンボル空間や生田川公園等を、店舗の設置やイベント開催等によるにぎわい創出の場として活用します。また、店舗等の運営事業者が日常管理を行うスキームや、整備・管理費を抑えるデザインを検討し、ライフサイクルコストにも配慮した計画とします。
登山の準備スペースなどの周辺エリアへの起点となる空間を整備することで、駅の拠点性や回遊性の向上を図ります。

6.スケジュール
令和4年1月 デザインコンセプト・再整備計画(イメージ)公表
(令和4年3月 新神戸駅 開業50年)
令和4年度  設計
 令和5年度~ 工事
 令和6年度末 供用開始目標
(令和7年4月~ 大阪・関西万博)