埼玉高速鉄道線の延伸構想、まずは岩槻までの部分開通を目指す?

2014年11月28日

平成27年までの延伸が構想されていた路線、実現へ向けて動きだすか?

埼玉高速鉄道線の延伸構想、まずは岩槻までの部分開通を目指す?想定ルートおよび駅

埼玉高速鉄道線は東京都の「赤羽岩淵」駅からさいたま市の「浦和美園」駅を結ぶ高速鉄道路線。地下鉄東京メトロ南北線、東急目黒線とも直通運転を行っているため、「浦和美園」行の列車に乗った経験のある人も多いだろう。2001(平成13)年に開業したこの鉄道路線には、さらに延伸の計画がある。「浦和美園」駅から延長して、東武野田線「岩槻」駅を経由してJR東北線「蓮田」駅までの全長12.5kmを延伸する構想だ。

これは平成12年の「運輸政策審議会第18号答申」によって、2015(平成27)年までに延伸することが適当、という判断が行われていたものだが、財源の問題もあり実現には至っていないのが現状だ。今後は2017(平成29)年度にさいたま市などが再度調査を行って採算性などを検討する予定。しかし、需要の伸び悩みや建築コストの上昇もあり、延伸計画が実現へ向けて動きだすかどうは不透明感もある。

2020年のオリンピック開催に合わせて、一部区間の先行開業構想もある

全区間での延伸実現には課題も多いが、まずは「岩槻」駅までの約7.3kmを先行整備区間として部分開通させること目指す動きもある。岩槻までの途中区間には中間駅と「(仮称)埼玉スタジアム」駅を設けようという構想だ。

延伸計画区間の沿線には「埼玉スタジアム2002」があるが、2020年の東京オリンピックではサッカー競技の会場にも予定されているため、オリンピックに間に合うように部分延伸を実現させようという声も聞かれる。現在、「埼玉スタジアム2002」への最寄り駅は浦和美園駅だが、やや離れているため、延伸&新駅開業が実現すればスポーツファンにとっても朗報となりそうだ。

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■参考
地下鉄7号線延伸の方向性について

■開発種別:新線・新駅
■エリア:埼玉県 浦和美園〜蓮田
■完成時期:未定
■事業主体:埼玉高速鉄道