宮前区の新たな拠点となる「鷺沼駅前地区第一種市街地再開発」

2019年12月6日

再開発で「鷺沼」駅周辺の課題を解消

「鷺沼」駅周辺は鉄道整備と合わせ、計画的な開発が行われた。同年代の住民が一定の期間に増加したことから、今後の住民の高齢化や建物の老朽化が懸念されている。また、「鷺沼」駅は路線バスのターミナルとなっているが、バスの需要増への対応が求められていた。一方、「鷺沼」駅周辺は低未利用地が点在し、土地の高度利用が行われていない状態であった。
これらの課題に対応するため、川崎市では2015(平成27)年に東急電鉄株式会社と包括連携協定を締結し、まちづくりの検討を進めてきた。その結果、2017(平成29)年に東急電鉄株式会社などにより鷺沼駅前地区市街地再開発準備組合が設立され、「鷺沼」駅周辺の1.9ヘクタールを対象に鷺沼駅前地区第一種市街地再開発を行う方針となった。
鷺沼駅周辺地区 鷺沼駅周辺地区
画像出典:鷺沼駅周辺地区のまちづくり

住宅とショッピング施設、公共施設が融合、交通広場や歩行者動線ネットワークも整備

鷺沼駅前地区第一種市街地再開発では駅前街区に地上37階地下2階、北街区に地上20階地下2階のビルを整備する。駅前街区は住宅を中心にショッピング施設、ホール、「宮前市民館」、「宮前図書館」が入り、北街区は住宅や「宮前区役所」となる予定だ。
駅前街区の1階部分には交通広場も設けられ、バスの発着場が大幅に増えることになっている。再開発地区から周辺エリアへは歩行者動線ネットワークを整備するとともに、歩行者動線ネットワーク沿いにショッピング施設を配することで、楽しく快適な街歩きの場を創造する。さらに、多機能に使える広場も誕生することになっており、周辺エリアに暮らす人々の利便性向上も期待できそうだ。
鷺沼駅前地区第一種市街地再開発は2019(令和元)年度中の都市計画決定、2021(令和3)年度の工事着手を目指している。完成すれば、鷺沼は宮前区の拠点として、さらに発展することだろう。

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■開発種別:再開発
■エリア:神奈川県川崎市宮前区
■事業主体:鷺沼駅前地区市街地再開発準備組合