上野〜東京駅の直通運転がいよいよスタート!
JR東北縦貫線「上野東京ライン」の完成が近づく!

2013年11月7日

宇都宮・高崎・常磐線が東京駅へ乗り入れ、東海道本線との直通運転も

東北縦貫線

これまで「上野」駅止まりだった宇都宮線・高崎線・常磐線の一部を、「東京」駅まで直通乗り入れさせるためのルート東北縦貫線「上野東京ライン」の工事が2014(平成26)年度の開通を目指して進められている。現在、この3路線の乗客が「東京」駅に出るためには上野駅で山手線か京浜東北線に乗り換える必要があり、ラッシュ時の混雑要因の一つになっているが、「上野東京ライン」により混雑の緩和が見込まれおり、例えば山手線上野~御徒町間の混雑率は現在の197%(平成23年度)から180%以下になる見込みだ。

東京~上野間での新線路の敷設には線路敷設用の土地をどう確保するか、という大きな問題があった。特に「神田」駅付近では新たな土地確保が困難なため、現在走っている東北新幹線の高架橋の上にもう一段高架を作り、二段高架橋にするという世界初の大規模工事を行うことで、JR東日本はこの問題を解決しようとしているのだ。

 

首都圏の南北大動脈がひとつにつながり、交通ネットワークがさらに便利に

工事区間は上野~東京間の僅か3.8kmだが、この工事によって得られる利便性は計り知れない。乗り換えの必要がなくなるということは、ラッシュ時の混雑改善に役立つだけでなく、純粋に所要時間の短縮にもつながる。加えて東海道本線との直通運転が始まり群馬・茨城・埼玉・神奈川などを結ぶ「第二の湘南新宿ライン」が完成すれば利便性は大きくアップするはずだ。

さらに路線が直通化されることで折り返しのための留置線の必要が無くなり、周辺に設置された車両基地の整理などによって新たなスペースが生み出されるという副次効果も見込まれている。たとえば品川にある車両基地の機能を移転することが可能となり、広大な跡地を利用して山手線「品川」駅~「田町」駅間に新駅を設ける構想がある。「上野東京ライン」は、首都圏の交通ネットワークに新たな風を吹き込むことになるだろう。

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■鹿島建設株式会社 特集「新幹線直上に架けるJR東北縦貫線」
http://www.kajima.co.jp/news/digest/aug_2010/feature/index-j.html

■JR東日本 東北縦貫線開通に向けて
http://www.jreast.co.jp/recruit/student/special/contents03/interview01.html

 

■開発種別:新線・新駅
■エリア:東京都(上野駅〜東京駅)
■完成時期:2014年度
■事業主体:JR東日本

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