みんなが住んでみたいと思うのはどの街なのか？　気になる「住みたい街ランキング2021関東版」が今年も発表されています。トップに輝いたのは4年連続となる「横浜」でしたが、意外な変化もみられたようです。詳しく見ていきましょう！

4年連続の1位は「横浜」、TOP3の顔ぶれは変化なし

「SUUMO住みたい街ランキング2021 関東版」（リクルート住まいカンパニー調査）が発表されています。住みたい街ナンバーワンとなったのは「横浜」(JR東海道本線)。2位には「恵比寿」(JR山手線)、3位には「吉祥寺」(JR中央線)が入り、トップ3の顔ぶれは4年連続同じになりました。

またトップ10の顔ぶれも前年と変わっていませんが、唯一「浦和」（JR京浜東北線）が10位から8位へと順位を上げています。

一方で、トップ10以外のランキングでは郊外の中核駅の人気が上昇する傾向がみられています。たとえば、2018年以降の最高順位を更新した駅を挙げると、埼玉エリアの「さいたま新都心」「川口」「所沢」「武蔵浦和」など。横浜周辺エリアでは「桜木町」「みなとみらい」。 京葉エリアの「舞浜」「浦安」「新浦安」など。その他では、つくばエクスプレスの「つくば」 「流山おおたかの森」などです。

郊外中核駅のランキング上昇の背景には、埼玉県を中心にして「自県」の街への注目度が高まっていることがあるようです。コロナ禍で遠方への外出がままならない中、地元の街が見直されている傾向が見られています。

◆「住みたい街ランキング2021関東版」　（）の中は前年順位

1位(1)　横浜（京浜急行本線）
2位(2)　恵比寿（JR山手線）　
3位(3)　吉祥寺（JR中央線）
4位(4)　大宮（JR京浜東北線）　
5位(5)　目黒（JR山手線）
6位(6)　品川（JR山手線）
7位(7)　新宿（JR山手線）
8位(10)　浦和（JR京浜東北線）
9位(8)　池袋（JR山手線）　
10位(9)　中目黒（東急東横線）

穴場だと思う駅ランキングは「和光市」がランクアップ

この調査では「穴場だと思う街（駅）ランキング」も発表されています。

1位は4年連続となる「北千住」でしたが、2位には「和光市」が5位からランクアップ。そのほか「所沢」がトップ10入りを果たしています。「川口」「大宮」がそれぞれの順位をキープし、埼玉県の駅が上位に並ぶ結果となりました。

また「和光市」「所沢」「本八幡」「東京」「西船橋」など、いずれも始発駅が多数ランクインしているのも特徴のひとつです。

◆「穴場だと思う街（駅）ランキング」　（）の中は前年順位

1位(1)　北千住（東京メトロ日比谷線）
2位(5)　和光市（東京メトロ有楽町線）
3位(3)　川口（JR京浜東北線）
4位(4)　大宮（JR京浜東北線）　　
5位(2)　 赤羽（JR京浜東北線）　　
6位(11)　 所沢（西部池袋線）
7位(6)　 田端（JR山手線）
8位(10)　 本八幡（都営新宿線）　
9位(20)　東京（JR山手線）　
10位(7)　 駒込（JR山手線）

コロナ禍の影響で「理想的な街」に求める意識にも変化

今回の調査では「コロナ禍を受けて『理想的な街』に求めることの意識変化」についても調査が行われています。「意識をするようになった」項目の順位は以下の通り。

◆コロナ影響による「理想的な街」への意識変化

1位　医療施設が充実している（病院や診療所など）　39.6％　
2位　一回の外出で複数の用事を済ませられる 　36.1％
3位　歩ける範囲で日常のものはひととおり揃う　35.6％
4位　徒歩や自転車での移動が快適だ 32.3％　　　 5位　物価が安い　32.2％　
5位　散歩・ジョギングやしやすい　32.2％
7位　住居費が安い　31.6％
8位　行政サービスが充実している　30.2％　
9位　公園が充実している 27．7％
10位　利用しやすい商店街がある 26.4%

医療施設の充実度合いや、地域内での生活利便性、さらに生活費の安さなどへの関心が高まる傾向が見られます。一方で、従来は街選びの意識で高かった「個性的な店がある」「人からうらやましがられそう」「有名」といった、イメージ重視、羨望系の項目は順位が低くなっています。

繰り返される緊急事態宣言などを受け、巣ごもり生活においてもなるべく快適に暮らせる街に住みたいという意識が強まっているようです。街選びの視点として、参考にしてみてください。

※出典：リクルート住まいカンパニー「SUUMO住みたい街ランキング2021関東版」https://www.recruit.co.jp/newsroom/recruit-sumai/press/upload/f660c8c62e3afa775c2ccd302ca1f3f5.pdf