聖地・国立競技場が「オリンピックスタジアム」として生まれ変わる!

2013年11月20日

国立競技場とは、正式には霞ヶ丘陸上競技場・秩父宮ラグビー場・代々木競技場などを総称したものだ。その中でも霞ヶ丘陸上競技場は1964(昭和39)年の東京オリンピックでメインスタジアムとして使用された歴史ある施設で、各競技選手たちからは「聖地」として崇められている。「国立」といえばこの陸上競技場をイメージする人も多いだろう。この「聖地」が新国立競技場「オリンピックスタジアム」として建替えられる計画が進み始めた。2014(平成26)年から工事が始められ、2019(平成31)年のラグビーワールドカップではメインスタジアムとして、2020(平成32)年オリンピック・パラリンピックでは開・閉会式、陸上競技やサッカー、ラグビーの会場となる予定だ。

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実は国立競技場の建て替え計画はオリンピック招致の成否に関わらず計画が進んでいた。現在の施設は50年以上にわたって数々のスポーツの歴史を刻んできたが、時代の変化などによって各競技の国際基準に適合できなくなる一方、建物の老朽化という問題もあり建替え計画が進んでいたのだ。建築デザインは国際コンクールによって選考され、最優秀作品として選ばれたものがイメージ図にある新国立競技場、未来的な「オリンピックスタジアム」の姿なのだ。

新国立競技場は8万人収容の大型施設で、開閉式の屋根を備えた全天候型のドームスタジアム、コンサートなどのイベントにも使用可能という施設をめざしている。ただ、約1300億円の建設費が想定されているが、先進的なデザインであるが故に建築コストの増大が懸念されてもいる。限られた予算を有効活用するという意味で、建築計画の修正が必要だという意見もあり、規模の縮小やデザインの修正が行われる可能性もある。

また、周辺エリアでは「日本青年館」の移設、「都営霞ヶ丘アパート」の解体と公園としての再利用などの再開発計画が進み始めている。さらにオリンピック後は次の段階の計画として、「明治神宮野球場」や「秩父宮ラグビー場」などのスポーツ施設を含めた神宮外苑地区の再整備構想も考えられている。いずれも施設の老朽化が懸念され始めているだけに、再整備が進めば東京都心に最高水準の設備を持つ一大スポーツ拠点が誕生することになりそうだ。

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■参考■

http://www.nikkei.com/article/DGXNZO59824710X10C13A9L71000/