海上に浮かぶ緑の木々、「海の森」を中心にして4競技の会場を計画

2013年11月25日

オリンピック

東京湾の中央防波堤内側と外側埋め立て地には馬術、ボート、カヌー、自転車の競技会場が計画されている。ふたつの埋め立て地に挟まれた水面には常設施設として「海の森水上競技場」が建設され、ボート、カヌー(スプリント)の会場となる予定だ。施設は東京都が所有し、将来的には都民のレクリエーションの場、憩いの場にもなっていくだろう。

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馬術(クロスカントリー)競技は、新設される「海の森クロスカントリーコース」で開催される。自転車競技(マウンテンバイク)も同じく新設される「海の森マウンテンバイクコース」で開催予定だ。ネーミングからもわかるように、海上の埋め立て地に木々を植え、森を作る「海の森」プロジェクトをベースにした会場計画でもあり、森の中に会場を設置すると考えたほうがわかりやすい。ふたつの競技会場は仮設タイプで、オリンピック閉会後は「海の森公園」として活用される予定だ。

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「海の森」は自然再生をテーマとし、ゴミの最終処分場として利用されてきた埋め立てに木々を植え、森を育もうという壮大なプロジェクト。海の森を起点として、お台場、晴海、築地、皇居、新宿御苑、明治神宮といった都内の大規模緑地を街路樹でつないでいくことで、緑のネットワークを築く計画が進められている。この連続する緑地帯は、海からの風を都市の内部に導く「風の道」としても機能し、緑地によって冷やされた風が、都心部のヒートアイランド現象を抑える効果も期待されている。