横浜市営地下鉄の延伸、あざみ野〜新百合ヶ丘間が調査開始へ

2014年8月28日

完成すれば新百合ヶ丘と新横浜が直通・約27分で結ばれる予定

横浜市営地下鉄ブルーライン(高速鉄道1号線・3号線)は「湘南台」から「横浜」や「新横浜」を経由して「あざみ野」を結ぶ路線だが、高速鉄道3号線をあざみ野から延伸して小田急線「新百合ヶ丘」駅まで延伸する構想がある。この計画は運輸政策審議会答申第18号(平成12年)に位置づけられており、横浜市では優先順位の高い路線と考えているもの。平成26年度には調査予算が計上され、具体的なルート検討が始まろうとしている。今後数年かけて地盤や土地の利用状況などを調査する予定だ。

開通後の計画によると、あざみ野~新百合ヶ丘間は所要時間が約11分で結ばれることになる。現在、新百合ヶ丘から新横浜へは町田乗り換えで横浜線を使い35分かかっているが、延伸されれば乗り換えなしの27分に短縮される予定だ。

鉄道空白地帯を貫き、新しいネットワークをつくりだす延伸計画

横浜-路線図高速鉄道3号線の延伸計画図
出典:横浜市都市整備局交通課リリース資料

東京都心からは京王線、小田急線、東急線が放射状に神奈川県方面へと伸びているが、それらを横断して結んでいるのがJR南武線と横浜線。両路線の中間エリアにあたる空白地帯を貫くように結ぶのが、この地下鉄延伸計画だといえる。川崎市北部エリアや多摩地区から新横浜への直通ルートができれば広域移動の利便性も大きく改善されるとともに、小田急線と東急田園都市線を結ぶネットワークができることで沿線のまちづくりも進みそうだ。

ただ、新百合ヶ丘は川崎市に位置するため、川崎市との調整も必要となるだろう。開発事業費の負担などの調整作業が求められるが、早期に着工となることを祈りたい。神奈川県央部では相鉄線とJR線、東急線との直通運転計画も工事が進んでおり、近い将来には鉄道ネットワークが大きく変貌しそうだ。

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■参考
横浜市都市整備局交通課のリリース
/toshi/toshiko/pressrelease/h26/140722/140722shiryou.pdf

■開発種別:新線・新駅
■エリア:東京都千代田区神奈川県 横浜市・川崎市 あざみ野〜新百合ヶ丘
■完成時期:未定
■事業主体:横浜市